12月議会が終わる

12月18日(木)
9月決算議会に引き続いて、今議会でも老朽化した市立病院の建て替え問題が議論を呼んだ。
私、内田ひろきは現地建て替え案に賛成で、柏の葉移転建設案には絶対反対である。
秋山市長は9月14日の住民説明会の場で、市立病院が二次医療としての今後担うべき役割として、200床規模の二次病院は、総合的に多くの診療科を担うのではなく、それぞれが専門や特色を持つ必要がある。
市立病院としては、小児科の充実と消化器内科などにより、地域の医療圏の中で貢献していく必要がある。
新しい場所で新しい病院を目指したい。
医師の確保においても、実現性が高い柏の葉移転建設案を選びたいと述べている。
また、9月議会終盤の答弁では、現在地に内科と整形外科を中心とした診療所を残し、新しい病院と何らかの交通手段で結ぶとも述べている。
しかし、市立病院は政策医療である為、現在地での建て替えが必要だ。
市立病院を柏の葉地域に移転すると現在地から二次医療が消えてしまう。
柏の葉地域では、辻仲病院が198の病床を稼働し、診療を開始している。
二次医療の空白地域を作り、民間医療機関と患者の奪い合い競争までも生み出し、柏の葉地域にわざわざ移転建設する案には大きな謎がある。
柏の葉地域に移転して建設するためには、疑問だらけの北部開発による区画整理事業地から新たに用地を取得する為、莫大な費用を必要とする。
このまま、柏の葉移転建設案に決定した場合に市長は、その財源として市債の発行も考えているようだ。
借金を積み重ねる事になれば、2013年度の包括外部監査で過大な稼働率予測だったと指摘を受けている南部クリーンセンターの建設で多額の借金をした二の舞となってしまうのである。
移転に係る総事業費全体で150億円以上を支出する為、柏市全域から異議を唱える事が重要だ。
柏市は幸運にも、民間を含めた二次医療機関が均等に配置されている。
この為、救急車の傷病者搬送時間が大きく短縮できている。
二次医療と三次医療の症状線引きは、具体的なガイドラインがない為、二次医療と三次医療の中間にある患者の内、多くの生命が二次医療機関で救われている。
結果として、市内唯一の三次医療機関である慈恵医大病院への過度な負担が軽減できている。
こうした医療ネットワークを破壊してまで、市立病院を現在地から柏の葉へ移転しようとする裏側の企みには、ゼネコン・デベロッパー資本と北部開発の横暴が見え隠れする。
市長は11月24日の住民説明会の場で、市立病院の柏の葉移転建設を決断した。
説明会では発言した全ての参加者から、移転に反対または慎重な意見が噴出した。
私、内田ひろきは柏市立病院移転建て替えを前提とする基本設計の経費組み替えを計上した病院事業会計補正予算案に反対した。
既成事実を次から次へと作りだし、いつの間にかあたかも、移転建て替えが決定したかのような錯覚に陥らせ、市民を分断しようとする秋山市長の市政運営に対し、強く抗議するものである。
今議会では、クリーンセンターの収集業務を民間委託するための債務負担行為を設定した第四次補正予算案にも反対した。
公共サービスを民間化・民営化する事は弱肉強食の新自由主義攻撃に他ならないからである。
環境部長によるとクリーンセンターの収集業務は段階的に民間委託するとの事だ。
収集業務に当たる現業職員の内、非正規労働者は雇い止めとなるか、委託先の民間事業者で再雇用となる。
仮に再雇用となっても、賃金は低く抑えられてしまう。
同一労働・同一賃金の観点からも問題である。
また、委託先は柏市内に13箇所ある廃棄物処理業者から選定する。
受託業者が廃業などの何らかの事情でゴミの収集ができなくなれば、クリーンセンターの現業職員に負担が及び、清掃行政と市民の暮らしが大混乱してしまうのだ。
アベノミクスの雇用破壊攻撃は時間単価だけを上げ、多様な形態の正規雇用と言う枠組みに当てはめて、労働者が望んでいないにも係わらず、短時間雇用と有期雇用を強要する。
労働者の使い捨てを阻止するためにも、民間化・民営化ではなく公共化・公営化が必要なのである。
私、内田ひろきが反対したこれらの議案は、賛成多数で可決成立してしまった。

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