2月25日(金)~3月18日(金)

2月25日(金)~3月18日(金)
柏市議会が開かれた。
秋山市長が初めて編成過程から係わる2011年度の当初予算案が提案された。
役所の組織も都市計画部と都市緑政部を都市部に統合し、児童家庭部を子ども部と改め、地域づくり推進部を新設した。
就任から1年4ヶ月が過ぎ、秋山市長のカラーがようやく表面化してきた。
しかし、残念な事に今議会は、昨年秋にタンを発した下水道汚職と27億円にも上る不正経理の問題に多くの時間を費やし、これらに対する議論が空中分解してしまった。
県の不正経理額は40億円である。
これに輪をかけ、柏市でも調査対象の3年間だけで27億円の不正が明るみとなった。
県の不正額を加えると税金から67億円が政官財の癒着に消えてしまったのである。
正に、議会のチェック機能が欠落していると言える。
官僚と業界の手の掌で政治が踊り遊ばれている構図は、国も柏市も同じである。
腐敗政治、腐敗行政を粉砕しなくてはならないのだ。
是非、秋山市長には官僚と業界の圧力に屈する事なく、全てを明らかにして欲しいものだ。
市長は、行政長でありまた、政治家でもある。
もし、組織防衛に走る事があれば、市民派の政治家とは呼べない。
「民の力」を掲げて当選した秋山市長の市政運営に、もう少しだけ期待してみようと思う。
次に、議会運営について触れてみたい。
今議会から、議員提出議案は自由討議となり、6月議会からは流山市議会、栄町議会、長生村議会に続き、柏市議会でも答弁者に反問権が与えられる。
2008年には、本会議で一問一答方式が導入され、昨年からはスクリーン投票が始まり、議員個々の態度表明が画面に表示できるようになった。
議会改革が少しずつ進んでいる事は間違いない。
しかし、これがパホーマンスとなってしまうのではないかと心配なのだ。
それは、議会への市民参加の場が余りにも少なく、柏市議会の民主化が閉ざされているからである。
委員会で、請願者が趣旨説明と質疑に対する答弁に立つ機会すら、与えられていないのが実態である。
また、会派に所属しない議員は税金の無駄使いをチェックするための決算審査特別委員会に所属できない。
これは、少数民意の切り捨てである。
何よりも、議会改革が制度疲労を起こす前に、議員の意識改革が必要なのではないだろうか。

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