6月議会が終わる

6月26日(水)
柏市議会では6月定例議会が今日で会期末を迎えた。
今議会でも、小中一貫校(義務教育学校)構想や柏駅東口再整備事業などが議論の中心となった。
特に、小中一貫校構想については、柏市では、東葛地域で初となる小中一貫校(義務教育学校)の構想が具体化する。
2028年度から、柏中学校区で先行して開設する予定である。
柏中、柏一小、旭東小を統合し、9年間の連続した学習機会を提供するとしている。
しかし、小中一貫校の開設には課題が多い。
柏中の敷地に校舎を集約するので、学校がマンモス化してしまう問題が生じる。
また、柏一小、旭東小の児童や保護者にも十分な説明ができているとまでは言えない。
さらに、居住地によっては通学距離が遠くなる。
なお、この学校では、スクールバスの運行も計画しているようだが、まだ具体的なルートなどの議論は手付かずである。
柏市が進めている小中一貫校構想では、9年間を1期目の4年、2期目の3年、3期目の2年に分割し、2期目から教科担任制を導入する方向性を模索している。
この他にも特色をもたせるようだが、この小中一貫校だけを特色ある学校にすると市内の他の学校と均衡がとれず、平等性も気になるところだ。
とにかく、学校間による教育格差、学力格差を生み出してはならないのである。
なぜ柏市は、小中一貫校の2028年度開設にそこまで拘っているのだろうか。
焦っている様子さえ感じている。
当初予算においては、今年度に行われる基本設計、来年度に行う予定の実施設計が継続費として含まれている。
その後、2年間で校舎建築工事を進めるスケジュールが示されている。
ところが、この小中一貫校構想は教育委員会会議や総合教育会議と言った公式な場で深く議論してきたわけではないのだ。
小中一貫校構想は、2022年秋の総合教育会議において突如として市長が提案し、2023年の9月決算議会で公に明らかとした。
その後、今年の冬に初めて教育委員会会議で提案がなされ、予算化し、3月予算議会を迎えたのである。
こんな短期間で小中一貫校構想と言うとても大きな政策を前に進める背景には、どうしても2028年度に開設したい政治的判断が加わっているのではないかと疑念を抱いてしまうのである。
柏市では、今年度末までに柏市未来をつなぐ魅力ある学校づくり基本方針を策定する予定である。
この過程の中で、教育政策審議会を踏まえ、議論を重ねても遅くはなかったのではないだろうか。
付け加えると、今回の小中一貫校構想は、柏一小と旭東小の統廃合計画である。
このような統廃合計画を拙速に進めるのは問題である。
小中一貫校を開設する柏中は、柏駅西口北地区再開発事業の区域の学区ともなる。
私、内田ひろきはこの再開発事業・タワーマンション構想に反対している。
再開発事業・タワーマンション構想の機運を高め、この計画と同時期に小中一貫校を開設するためには莫大な費用がかかってしまうのである。
今、柏市は一歩立ち止まって、小中一貫校構想については市民参加で議論を進めるべきである。
次に、柏駅東口再整備事業については、私、内田ひろきの質疑・一般質問に対する答弁で、再開発事業と言う手法を採用せず、タワーマンションにも誘導しない計画であると述べられた。
再開発事業を採用しない事で市の持ち出しが激減する。
スカイプラザ柏、柏駅前第一ビルの地権者の皆様には、民間投資による建て替えをしていただけるものと期待している。
みどりのオープン広場の整備も進められる。
これらの点は高く評価できる。

カテゴリー: 活動記録   パーマリンク

コメントは受け付けていません。