新型コロナウイルス感染拡大で「障害」者は

9月5日(土)
2020年がスタートしてまもなく、新型コロナウイルスの発生が報じられた。
当初は、ここまでの感染拡大を想定していなかった。
「障害」者がここまで生きづらくなるとも予想していなかった。
私、内田ひろきは「全盲」の視覚「障害」者である。
新型コロナウイルス感染対策においては、私、内田ひろきのような視覚「障害」者の場合は物体を触れて確認をする場面が多いので、他の人よりも頻繁に消毒や手洗いが必要となる。
つまり、感染リスクが高まってしまうと言える。
さらには、自ら無症状感染者であった場合、歩行時のサポート等を受ける際、他者と接触する場面があるので、歩行移動においては多分の気遣いが必要である。
歩行移動の際、介助者との至近距離にある状態は避けられず、歩行移動を伴う外出を自粛しなければと言う観念にさいなまれてしまう。
また、メディアでは視覚による情報が多く、インターネット上では、音声で把握するには情報過多となってしまっている実態である。
そのメディアでさえ、報道規制に基づく情報操作をしている。
ここで、世界に目を向けてみる。
新型コロナウイルスによる感染が世界中に蔓延し、被害が拡大している。
既に医療崩壊したニューヨークなどの都市では、人工呼吸器や医療従事者の不足が深刻化し、現場の医療スタッフの判断で患者の選別(「トリアージ」)が行われ、高齢者や重度「障害」者には人工呼吸器を装着しなかったり、高齢者が装着している人工呼吸器を外して、より若く治療効果のある人に付け直すということが起きている。
日本でも医療崩壊を危惧する声が高まってきており、医療従事者の間で「誰に人工呼吸器を配分するべきか」というルール作りのための議論が始まっている事に、私達「障害」者は大変な危機感を抱いている。
新型コロナウイルスの場合は、予防と予測が可能であり、感染しても数日の猶予のある点などから、突発的な自然災害などとは根本的に条件が異なっている。
何より、日本にいる私達は、海外の医療崩壊の現場から学び、迎え撃つ準備ができるはずである。
優生思想に繋がる「障害」を理由とした命の選別が推進される事がないようにして欲しいものである。
また、公共情報がアクセシブルでないために聴覚「障害」者、視覚「障害」者、知的「障害」者等に情報が迅速かつ正しく伝わらない問題や外出の自粛が課される中で、重度訪問介護の在宅勤務の活用も含めた介護サービスの柔軟な利用が不十分であって、通所事業所は閉鎖するのかどうかの瀬戸際という問題も生じている。
さらに、在宅療養する「障害」者への介護サービス等の提供継続のための支援も不十分である。
これらに係る対応と支援を国及び自治体において大至急、確実に行うべきだ。
また、作業所等の通所事業所は、緊急事態宣言が発出されて以降、開所していいのかどうなのかはその事業所の判断に委ねられていて、閉所せざるを得ない通所事業所の通所者は行き場を失ってしまう。
柏市では補正予算によって、通所事業所の感染対策に必要な物資を供給し、現在では全ての通所事業所が開所している。
しかし、通所者や家族の不安は拭えないままである。
こうした状況を招いたのは、感染症が蔓延したら福祉を後回しにするという政府の安易な施策の順位づけであって、優生思想と政策による「障害」者差別そのものであると言える。
新型コロナウイルス感染症蔓延防止と福祉は両立しなければならないのである。

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