3月議会が終わる

3月18日(月)
先月、22日に審議入りした3月予算議会が今日で会期末を迎えた。
私、内田ひろきが柏市議会議員に就任し、2度目の予算議会となった。
今日の審議では、3件の反対討論に立った。
討論の1件目は、新型インフルエンザ対策本部を設置する条例案についてだ。
対策本部の基本方針では、インフルエンザの確定診断が付く前に類似した症状が出ていれば、抗インフルエンザ薬を使用するとしている。
抗インフルエンザ薬は、発症から48時間以内に使用する事が望ましいと言われている。
また、抗インフルエンザ薬の副作用で譫妄などの症状が現れるとした指摘がある。
これも抗インフルエンザ薬を服用した副作用によるものなのか、インフルエンザから出る高熱によるものなのかは、医師によっても見解が分かれ、原因がはっきりしていない状況なのだ。
これらの解明を先送りし、消炎鎮痛剤の感覚で予防的に抗インフルエンザ薬を使用する事は問題である。
インフルエンザの蔓延防止と症状回復にとって何より必要な事は、鼻腔粘膜付着菌採取検査でインフルエンザかどうかを早期に確定診断し、感染者と非感染者を適切に保護する事にある。
インフルエンザの確定診断が付く前に、抗インフルエンザ薬を予防的に使用する事は、耐性菌とのいたちごっこに拍車をかけるだけではなく、ドラッグ資本の利潤拡大に加担してしまうのである。
2件目は、ホームヘルパーの派遣を廃止する条例案についてだ。
今までは、ホームヘルパー派遣制度によって難病患者にヘルパーを派遣していた。
しかし、来月から障害者総合支援法が施行するのに伴い、難病患者の生活は障害者総合支援法の枠組みで措置する事になる。
ところが、障害者総合支援法で措置する難病の種類は、130疾病に限られている。
つまり私、内田ひろきが以前から指摘をしてきたように、難病患者間での格差と分断が生まれてしまうのである。
症状の多くが疼痛で、運動機能自体には障害が出づらい難治性希少疾患は、身体障害者手帳の交付が受けづらく、原因の特定や治療方法が確立していないのだ。
ホームヘルパー派遣制度は、法の谷間におかれる難治性希少疾患の生活を保障する目的とし、柏市独自で継続すべきなのである。
障害者総合支援法は、悪法である障害者自立支援法の延命に過ぎず、福祉を競争原理に巻き込み、福祉を必要としている「障害」者を分断し、抹殺攻撃する凶器と言っても過言ではないのだ。
3件目は、新日本婦人の会から提出があった、就学援助制度を後退させないで欲しいとした請願についてだ。
請願の趣旨では、生活保護基準引き下げに伴って、就学援助の受給対象者が狭められる事のないように尽力してくださいとしている。
しかし、これは生活保護基準引き下げを容認した敗北主義なのである。
私、内田ひろきは生活保護基準も就学援助基準も双方、堅持または拡充するべきと考える。
この他には、市営住宅の管理運営に指定管理者制度を導入する条例案に反対した。
そもそも、指定管理者制度は、新自由主義を強行に進めた小泉構造改革の一端を担っているからである。
今年の12月議会までに、公募により委託業者を選定するようだ。
しかし、この業者も5年後の契約更新の際、公契約テクニックだけを持つ資本力の強い業者が応募してきた場合には、ポイ捨てされてしまう可能性がある。
5年後の契約更新の際、応募に漏れたとしても自主事業で発生する債務は業者の自己責任となる。
正に、指定管理者制度は、中小零細企業を弱肉強食の競争原理に巻き込み、労働者を犠牲にするだけの使い捨てマシーンに過ぎないのだ。
全国的な事例をみても、指定管理者制度で行政サービスが良くなったと言う話は、皆無に等しいのである。
ましてや、居住に要する市営住宅の管理運営に指定管理者制度を導入する事は、以ての外なのだ。

カテゴリー: 活動記録   パーマリンク

コメントは受け付けていません。