9月議会が終わる

9月29日(月)
2013年度歳入歳出決算の認定についてを継続審査とし、他17議案の審議を終えた。
6月定例議会に引き続いて、今議会でも老朽化した市立病院の建て替え問題が議論を呼んだ。
私、内田ひろきは現地建て替え案に賛成で、柏の葉移転建設案には絶対反対である。
柏市立病院は現地建て替え案と柏の葉移転建設案に絞られたが、秋山市長は9月14日に開かれた住民説明会の場で、柏の葉移転建設案で一本化する旨の方針を明らかとした。
住民説明会で市長は、市立病院がこれまで担ってきた一次医療の役割も尊重し、二次医療としての今後担うべき役割として、200床規模の二次病院は、総合的に多くの診療科を担うのではなく、病院それぞれが専門や特色を持つ必要がある。
市立病院としては、小児科の充実と消化器内科などにより、地域の医療圏の中で貢献していく必要がある。
その為、新しい場所で新しい病院を目指したい。
医師の確保においても、実現性が高い柏の葉移転建設案を選びたいと述べている。
また、今議会の終盤では取って付けたかのように市長は、現在地に内科と整形外科を中心とした診療所を残し、柏の葉の新しい病院と何らかの交通手段で結ぶとも述べている。
しかし、市立病院は政策医療である為、二次医療の空白地域となっている現在地での建て替えが必要だ。
市立病院を柏の葉地域に移転して建設すると現在地から二次医療が消えてしまう。
柏の葉地域では、既に5年前から辻仲病院が198の病床を稼働し、診療を開始している。
二次医療の空白地域を作り、民間医療機関と患者の奪い合い競争までも生み出し、柏の葉地域にわざわざ移転建設する案には大きな謎がある。
柏の葉地域に移転して建設するためには、疑問だらけの北部開発による区画整理事業地から新たに用地を取得する為、24億円と言う莫大な費用を必要とする。
このまま、柏の葉移転建設案に決定した場合に秋山市長は、その財源として市債の発行も考えているようだ。
市長就任時に2千300億円だった債務残高を1千900億円に圧縮している。
せっかく借金を減らしても、また借金を積み重ねる事になれば、2013年度の包括外部監査で過大な稼働率予測だったと指摘を受けている南部クリーンセンターの建設で多額の借金をした二の舞となってしまうのである。
市立病院の移転建て替え問題は、用地取得費だけで公金から24億円、移転に係る総事業費全体では約200億円を支出する為、柏市全域から異議を唱える事が重要だ。
次に、今議会では契約約款におけるインフレスライド条項に基づく公共工事の請負契約金額の増額議案を審議した。
西部消防署大室分署新築工事は、262,500,000円から271,033,080円に8,533,080円の増額となる。
柏中学校体育館建て替え工事は、481,680,000円から507,384,000円に25,704,000円の増額となる。
柏市契約約款では、急激なインフレまたはデフレが発生した場合、発注者である市と受注者である業者が協議し、公共工事の請負契約金額が変更できる。
ところが、これまでデフレの際には柏市の方から業者に対し、デフレスライド条項に基づく契約金額の減額を求めた実績はないのだ。
今回の契約変更は、労務単価上昇分を補てんするとしているが、末端の技能労働者に労務単価上昇分が還元できているかどうかは、柏市がチェックできない仕組みなのである。
ゼネコン資本と結託したアベノミクスの雇用破壊攻撃は時間単価だけを上げ、多様な形態の正規雇用と言う枠組みに当てはめて、労働者が望んでいないにも係わらず、短時間雇用と有期雇用を強要する。
賃金形態だけではなく、労働者が望む範囲で常勤雇用を原則とした公契約条例の制定が求められている。
私、内田ひろきだけはインフレスライド条項に基づく公共工事の請負契約金額の増額議案に反対した。


柏市役所にて内田ひろき

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