9月3日(金)~9月24日(金)

9月3日(金)~9月24日(金)
柏市議会が開かれた。
今議会で私、内田ひろきは次の4件に着目した。
まず、市長の市政報告の中で、述べられた市場移転計画と図書館再整備計画の2件である。
これらに対する私、内田ひろきの意見を述べてみたい。
柏市公設市場は、常磐道柏インターチェンジの付近を区画整理と抱き合わせで移転整備する。
用地を先買いした上で現在、埋蔵文化財の掘り起こし調査をしている。
取得用地の活用をどうするかは、議論が必要だが市場は、現在地建て替えが望ましいだろう。
しかし、建設期間中に市場機能を止める事は、食の流通を止める事になる為、できないのである。
そこで提案がある。
松戸八ケ崎市場の青果部門は、柏市場と統合する事になっている為、青果部門を残し水産と花は、既に野菊野市場に移動している。
つまり、松戸八ケ崎市場は店舗に空きがある。
ここに一旦、柏市場の機能を移し、その間に現在地で建て替える事が良いだろう。
建て替え中は、労働者の通勤問題や施設使用料を支払う課題など乗り越えなければならないハードルも多いが、予定地の区画整理と市場の抱き合わせは、その進捗状況からみても困難なのである。
松戸市も市民派の市長が誕生した為、協議が持ちかけやすい。
議会の一部からは、市場不要論も出ているが、これには疑問がある。
産直契約で、生産者と学校給食や商店を含む幅広い消費者が、自立した産業形態を作り、農業への企業参入ができない状況ならば、市場不要論も成り立つだろう。
ところが昨年、農地法が改悪され、土地の所有と利用を分離した。
これにより、大資本が農業に参入しやすくなってしまった。
さらには、このまま公設市場の機能を民間に丸投げすると今以上、農産物デフレが加速するだろう。
食の安全を担保する観点からも、漁業を含め食をこれ以上、競争原理のコンベアーに乗せてはならない。
秋山市長は、11月中に公設市場について、今後の方針を明らかにするようだ。
また、図書館再整備計画についてだが、これも柏駅東口区画整理事業と抱き合わせだ。
駅前に再開発ビルを建設し、その3フロアーの保留床を市が取得する計画である。
しかし、区画整理組合も正式に立ち上がっている訳ではなく、市が税金を投入して再開発しても消費人口は今と変わらない為、投資した効果が見込めない。
やはり、図書館も現在地の建て替えが望ましいだろう。
現在の図書館周辺には、役所や公民館など公共施設が立ち並ぶ。
県の譲渡を求めず、建築費用だけでも36億円かけた保健所も、かつてはここにあった。
話は交通政策まで飛ぶが現在、南部・沼南地域をページ毎に切り貼りで運行しているコミュ二ティーバスとジャンボタクシーは、役所を拠点に路線再編し、この地域を公共空間に位置づける事で、コミュニティーバスとジャンボタクシーの乗客数に増加が見込まれる。
言わば、一定の街づくり形態が確立できる。
つまり、図書館は現在地を活かし、充実している分館機能とのタイアップでサービスを図るべきだ。
次に、条例案の中で柏市立高校の授業料無償化の運用と障害者通所福祉施設であるひまわり園の民営化について私、内田ひろきの意見を述べてみたい。
まず、柏市立高校の授業料無償化についてだが、運用はそれぞれの自治体に委ねられている。
柏市は、留学や病欠など特別な理由がない限り、3年を超過し在籍した生徒からは、授業料を徴収する。
これは、6月議会で県が決定した方針に追随していると言える。
現級留め置きの裏側に、家庭環境が劣悪で、学習できない事情や保護者の所得格差が拡がり、アルバイトに時間を費やし、家庭学習ができない状況もある。
それを一律に、現級留め置きになったからと言って、授業料を徴収する事は罰則のようなものなのだ。
しかも、学習機会を奪い、憲法が定める教育の機会均等の理念からも大きくかけ離れている。
昨今の社会情勢で、在籍4年目から授業料を徴収すれば、止むを得ず退学の道を選んでしまう生徒さんがいるかも知れないのだ。
こうした悲しい事がないように、県も柏市も在学中は、授業料を徴収しない事を条例に明記するべきなのである。
また、障害者通所福祉施設であるひまわり園が5年間の指定管理委託期間を終え今回、完全に民営化する事が決定した。
保健福祉部長によると、福祉施設も指定管理委託を経て、民営化して行く方針との事だ。
福祉も官から民への流れに乗って良いのだろうか。
確かに民間事業者なら国や県からの補助金も受けられる。
サービスの幅も広げる事ができる。
しかし、サービス内容の変更は現行のまま、直営委託でも条例を整備する事で可能なのである。
福祉を歳出削減の土俵に乗せるなと言いたい。
今日は、9月議会の最終日。
総括審議が行われ採決の前に、各議員が討論の場で意見を述べ合う。
この中で「市の財政を圧迫せず、障害者へのサービスが良くなるのであれば、これは良い事」や「ここで浮いた費用を小規模施設の重度加算に充てれば良い」と言う趣旨の発言まで飛び出す。
この発想は、施設間で補助金取り合戦に走り、福祉を必要としている市民の分断に繋がり危険だ。
あっちで浮いた金をこっちに回せば良いと言う短絡的な議論は、本質要求を見失っている。
財政の事だけに固執していると公を市民が育てる事よりも公から民への発想で、小さな行政を作ろうとする理念に陥ってしまうのである。
福祉については、この流れに逆行するべきなのだ。
基はと言えば、ひまわり園を民営化する条例案も障害者自立支援法を是とした話なのだ。
私、内田ひろきは障害者自立支援法を粉砕するとした視点で、権利としての福祉を勝ち取りたい。
福祉を競争原理に巻き込む民営化は、絶対反対である。

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